症状がひどい場合は睡眠外来に行くのも一つの手

睡眠障害のパターンは大きく分けると以下の4つになります。

・睡眠が浅くなる
・夜中に頻繁に目が覚める
・目覚める時間が早くなる
・昼夜が逆転してしまう
など。

自分なりに工夫をし、決まった時間にしっかり眠れるように努力をしても症状が改善されない場合には、睡眠の専門科である睡眠外来に行くのも一つの手です。

寝不足による悪循環

睡眠は人の生体活動にとって必要不可欠なものであり、複雑なシステムが合わさって完成されています。

何かの事情で数日眠る時間が少なくなったり、時には徹夜をしなくてはいけないような状況に陥っても、すぐに取り戻してしまう図太い性質でもあります。

しかし、ストレスや生活習慣の悪化などが原因で眠れなくなると、たちまち機能が麻痺して何日も浅い睡眠が続いたり、まったく眠れなくなるなどの睡眠障害が現れはじめます。

睡眠不足が続くと、正常なときよりも多くの栄養素を体が消費し、代謝も悪くなってしまうので、どんどん体に不調が現れます。

とくに寝不足による免疫系の弱体化は深刻で、重大な病気の原因にもなります。
こうなると質の良い睡眠はとれなくなり、さらに状態は悪化してしまいます。

睡眠システムが不調をきたすとなかなか回復せず、最悪の場合は自力で治せなくなることもあるのです。

眠れないことで欲求不満になる

不眠症がもたらす害には精神的な要素もあります。
人の「欲求」は生体活動に必要な行動を起こすために存在していると言われます。
「食欲」「性欲」「睡眠欲」は特に強く人の行動に影響します。

しっかり眠れると、たくさんご飯を食べた時のように満足感が得られますし、足りていないと欲求不満になります。

眠れない日が続くと「しっかり眠りたい」と心で思いますし、脳からもそういった信号が発信されているのです。

ほとんどの不眠症の人は「眠りたくない」とは思いません。
「眠りたいけど眠れない」と強く思いながら寝つけない日々を送るのです。

この欲求不満はストレスになり、睡眠に必要なリラックス状態が得られなくなり、眠りを浅くして十分に疲れが取れなくなるのです。

●『睡眠の質を高める』参考記事→睡眠の質を高めるおすすめの習慣5選

「睡眠恐怖」は不眠症の仲間入り

睡眠は正しい生活習慣を送り、ストレスに対しての耐性があれば自然に訪れるものです。
不眠症になるきっかけの一つに「眠ることを強く意識してしまう」ことがあります。

「昨日は眠れなかったから今日はたくさん寝ないといけない」

「明日は忙しいから今日は早めに寝よう」

などを考えるとかえって眠れなくなり、さらには就寝時だけでなく、一日中睡眠のことを考えるようになります。
そしてしだいに、

「眠れるかどうか心配だ」

「寝室に行くのが怖い」

といった、眠ること自体に不安や恐怖を感じるようになると、完全に不眠症となってしまうのです。
そして、この状態は自律神経失調症、不安障害などの精神疾患、神経疾患も合わさった状態であり、自分で抜け出すのが難しくなります。

●『不安を抑えるリラックス法』参考記事→心の不安や興奮が治まらずに眠れないときの対処法や考え方

まず「眠ること」を優先する睡眠外来

ほとんどの睡眠外来では「まず眠ること」を優先し、睡眠導入剤を処方します。

どんな不眠症の治療を施す場合であっても、不眠症による体力と気力が低下したままでは効果が得られないからです。

ここまで説明した睡眠障害の悪循環の原因の大部分を占めるのが「眠れないこと自体が原因」ですので、薬を使ってでも強制的にしっかりと眠ることが大切なのです。

治療の開始と同時に睡眠導入剤を使用しますが、最終的には自然睡眠を目指しますので「依存」などの心配はありません。
生活習慣の改善とともにストレスの解消法を実践していき、様子を見ながら徐々に薬の量を減らすのが一般的な治療方針です。

●『睡眠薬の止め方』参考記事→食事療法やサプリメントを用いた睡眠薬のやめ方

おわりに

現代科学の発展によって多くの便利さを手に入れた先進国では、発展の度合いに比例してストレスなどの不眠症の原因が増えているようです。

当たり前のように訪れていた睡眠を得ることすら難しくなっているのが現状です。

わが国でも、睡眠に対して悩みを持つ人が国民全体の5/1もいると言われ、さまざまな対処法が模索されている状態です。

自分自身で不眠症を改善させることができないのであれば、睡眠外来が最後の手段として残されていることも知っておくとよいでしょう。

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