夜勤による不眠症の原因と対処法

良い睡眠をとるためには『リズム』が大切です。

人間の体は、単に疲れただけで眠気がやってくるのではなく、体に備わっている機能と自然環境が複雑に関わり、ある一定の周期で人は眠ります。

このことは、人間がこの世に誕生してから、変わらずその性質を持ち続けてきました。

しかし現代社会の多様化に従って、不本意ながらも夜勤での就労を余儀なくされている方は多くいます。

この生活スタイルに健康的な睡眠を当てはめることは非常に難しく、古くから「夜にはたらく人は不健康」というのが一般的です。

ただ、近年になって謎だらけであった睡眠のメカニズムはずいぶんと解明されており、その知識を応用することで、夜勤など夜型生活をする人でも健康的な睡眠をとることが可能になってきています。

このページでは、そんな昼夜逆転の生活を送る方のために、良い睡眠をとるための方法をご紹介します。

ぜひ参考にしてみてください。

睡眠に関わる3つのリズム

まずは睡眠のリズムについて知っておくことが大切です。

睡眠には3つのリズムが関わりあっていて、一定周期で眠気が来るようになっています。

  1. メラトニンリズム
  2. 体温リズム
  3. 生体時計リズム

1.の『メラトニン』は、睡眠を促す最も大切な神経伝達物質です。

光に反応する性質を持つことから、太陽光と同調して人間が昼行性動物でいることの大きな要素となる物質です。

朝日を浴びたところからスイッチがオフとなり、夕方暗くなるにしたがって活発化します。

 

2.の『体温リズム』は、内蔵が作り出す温度の周期です。

たとえば、朝6時頃に目覚めたとすると、11時間後の17時頃最も体温が上がり、そこから徐々に下がり始めます。

眠ったあと目覚めてから22時間後の翌朝4時頃に最も体温が下がる、という周期を持っています。

体温が高いときは全身が覚醒しており、一番元気な時間だと言えます。

逆に、体温が下がりきる4時頃は全身の機能が止まってしまったようになります。

 

3.の『生体時計リズム』は、覚醒してからカウントダウンするような周期をつくります。

目覚めてから8時間後に一度、そして目覚めてから22時間後に強烈な眠気がやってきます。

そしてそこから6~7時間眠り、朝目覚める頃にコルチゾールという覚醒ホルモンが分泌され、血糖値、血圧、心拍数が上がり活動状態になって目を覚まします。

これら3つのリズムが関係して睡眠の全体的なリズムが構成されているのです。

睡眠の3つのリズムを利用して周期を整える

夜勤から帰宅したあとに眠る時、もっとも眠りの妨げになるのが「日光」です。

朝方に帰宅するまでに強い朝日を浴びることによって、睡眠物質であるメラトニンは分泌されず、「疲れているのにまったく眠気がこない」という事態になりがちです。

 メラトニンは光を遮断することで活発になりますので、仕事が終わっての帰路ではサングラス、または紫外線をカットするようなパソコン用メガネなどで目から入る光を防ぎ、徐々にメラトニンが分泌されやすい状態を作ることが好ましいです。

そして家に着いたら、部屋はすぐに暗くすることが大切です。

窓には遮光カーテンなどで陽の光が入らないように工夫をして眠るようにしましょう。

目覚める時はすでに日が落ちているでしょうから、今度は逆に光を浴びなければいけません。

室内照明では光の強さが弱すぎますので、できるだけ強い照明を追加し、人工的に室内の光度を上げます。そうすることでメラトニンの分泌を弱めることができます。

 

次に、体温によるリズムを調節します。

体温を調節するには、お風呂やシャワーを利用することが効果的です。

帰宅後は食事前に入浴し、この時はできるだけ半身浴などで充分に体の芯を温めます。

入浴後は体温がしだいに下がってきますので、弱めた照明の中で食事を摂り、余暇をゆっくり過ごします。

体温が落ち着いた時に眠気がきますので、それに合わせて眠るようにしましょう。

そして朝起きたあとは、夜よりも熱めのシャワーを浴びて体温を上昇させるとすっきり目覚めることができます。

 

a0002_008267_m最期に生体時計の調節ですが、上記の2つがうまくいけば自然にそれに従いはじめます。

注意することは「起きる時刻を一定にすること」が大切です。

覚醒ホルモンのコルチゾールは目覚めた時間を記憶し、眠る時間が変わってもある程度同じ時刻になれば放出される性質があります。

起きる必要のない休日でも就業日と同じ時間に目覚めてしまうのは、コルチゾールの記憶によるもので、これを矯正するのには数日から数週間かかると言われています。

できるだけ毎日同じ時間に起きるようにして、生体時計を調節しましょう。

そうすることで質の高い眠りを得ることに繋がります。

参考:睡眠の質を高めるおすすめの習慣5選

【おわりに】

夜勤労働は残念ながら自然の摂理に沿ったライフスタイルではないため、人工的な工夫で擬似的なリズムをつくり上げるしかありません。

それでも完全とは言えませんが、ただやみくもに眠ろうとするよりかははるかに良質な睡眠をとることができます。

ぜひお試しください。

スポンサーリンク

サブコンテンツ

このページの先頭へ