緊張や不安(多忙や負担過多)が原因で眠れなくなるケース

疲れ

睡眠の主な目的は、『疲れをとること』です。

そのため、日中仕事などで多忙に動きまわると、通常その夜は深い睡眠をとることができます。

しかし、度を超えて心身にかかる負担が大きくなり過ぎると、それは肉体的な疲れだけではなく、精神的にも強いストレスがかかり、「疲れているのに眠れない」などといったことが起きる場合があります。

このケースは立派な「睡眠障害」になり、数日続いてしまうと慢性化することもありますので、できるだけ早急に対処する必要があります。

【疲れすぎ、忙しすぎで眠れない2つのパターン】

特に精神的な悩みなどが無く、活動による肉体の負担過多による不眠には2種類のパターンがあります。

1)レム睡眠、ノンレム睡眠のサイクルの崩れ

通常の睡眠サイクルは、寝付きはじめがノンレム睡眠で、大脳と体の両方を休息させます。

そしてこれが10~30分ほど続いた後に、レム睡眠がはじまり、体は休息状態のままですが、脳は覚醒し、一日の情報の整理を始めます。

これが60分間ほど続き、このサイクルを繰り返します。

あまりに疲労感があるとこのサイクルが乱れて、入眠初期にレム睡眠がやってくることがあるのです。

レム睡眠は脳が覚醒している状態ですので、深く眠ることができなくなるということです。

よく言われる「金縛り」は、脳が覚醒した状態で体が休息状態に入り、意志の力でコントロールできない状態のことです。

メカニズムははっきりしていませんが、こういった睡眠サイクルの乱れが起きると睡眠の質が低下して翌朝まで疲れが残ったりし、数日続いてしまうと不眠症になる場合があります。

2)ホルモンの不足

ほどよい活動は良い睡眠を招きますが、肉体的な負担が大きくなると「早く終わりたい」「辛い」などといった感情が起き、それがストレスとなります。

このストレスは仕事を終えると消失しますが、活動中に受けたストレスの影響でコルチゾールが分泌し続けます。

コルチゾールとは「抗ストレスホルモン」とも呼ばれ、ストレスを受けると分泌される仕組みで、ビタミンやコレステロールを原料とします。

体内で生成されるホルモンのほとんどは良質のコレステロールを原料としますが、残念ながら不足してしまうことがあります。

不足すると、睡眠に誘導するホルモンであるメラトニンの原料が足りなくなってしまう事態となってしまいます。

また活動中は、常にアドレナリンやドーパミンなどの活動をになうホルモン群を使用しますので、それをコントロールするセロトニンも大量に必要になります。

セロトニンも限りある分泌物であり、また前述のメラトニンの前駆体でもあるために、さらにメラトニン不足に拍車がかかることになるのです。

【気持ちの持ち方でも疲労度は変わる】

スポーツなどを楽しみ体を活動させたとき、筋肉や脳はかなりの活動をし、この場合でも疲労はします。

しかし休日にスポーツを楽しんだ人が不眠になることはほとんどなく、逆に通常の日よりも深く良い睡眠が得られるのが普通です。

しかし使う体力や筋力ではスポーツよりもはるかに少ない仕事での残業や忙しさでは、心身共に疲労困憊してしまうのは不思議なことです。

これはかかる「ストレスの質」が違うためであり、前者は良いストレス後者は悪いストレスなのです。

同じ作業をしている場合でも、自分が『経営者である場合』と『雇われている従業員である場合』とではストレスの違いが出ますし、仮に職場に好意を持ち、気になる異性がいるかどうか・・だけでもかかるストレスは違ってきます。

愚痴っぽく不満をいだき「早く帰りたい」「なんで自分だけこんな辛い思いをするのか」などと考えてしまうと、脳は「緊急事態」の時と同じ状態に陥り、ストレスホルモンを分泌させ心身に悪影響を与えます。

これが続くと不眠、睡眠障害、最悪の場合はうつ病や過労死などといった深刻な事態を招いてしまうのです。

【おわりに】

一昔前まで睡眠は、当然のように訪れてくるためにあまり深く考えられることがなかった分野でもあります。

しかし何かの拍子に突然リズムを狂わせてしまうと健康を著しく低下させる危うさがあります。
「疲れているから多く眠れる」というような単純なものでもなく、また自分意思のままにコントロールできないのが睡眠の性質なのです。

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